2020年度後期 第5回(建築外)『戦後思想の到達点』
『戦後思想の到達点』
柄谷 行人 見田 宗介 +大澤 真幸 編
NHK出版
議題
① 柄谷氏が、新しい着想を得る場合、基本的に何かを読むというスタイルを取るとの記述があるように、皆さんにも、建築学の理論や考え方といったものに限らず、「何かを読む」ということをした上で、知識を得た経験を教えてください。 (p.74より)
② 文中に取り上げられているように、マルクスの変化は、たんに時間的なものでなく空間的な移動とともに生じたことが大きいと、ある。コロナ環境下である現代において、空間的な移動が一時的に制限されるという経験をした我々は、コロナによって建築の設計理論、価値観に変化が生じると思われるか?
また、コロナの期間を経て、空間的な移動そのものの大切さを再認識するようになるか?
③ 本を読み終え、ディスカッションを経て – 日本の「戦後」という時代的な枠について、本著に触れる前と後で、自身の認識に変化は生じたか?
④ 終章の末尾に、「交換様式D—交響するD―たえず遊動していることに等しいかたちで人が根をもっていることになる」という、一文があります。 仮に、此処で書かれている価値観が多くの人々に受け入れられた際には、人と建築の関係性はどのようなものになり得ると考えられるか?