2021年度前期 第9回(建築外)『広告の誕生』
北田暁大 著
岩波書店
議題
1.デジタル広告において、広告は本文中のどの形態を取り得るか。
2.動き・音・視覚といった様々な要素を取り込んだ広告を拡張させることで、建築と広告は一体化できるか。
3.曖昧・未分化な状態から、突如として建築が現れてきた経験はあるか。
4.(広告の散逸・融解に関連して)建築の設計に当たって、生活世界の中に建築というフレームを作り出す手法、生活の延長線上に建築を融解させる手法のどちらを取っているか。
2021年度前期 第9回(建築)『代謝建築論』
菊竹清訓 著
彰国社
1. P41
設計の方法論において、実践のプロセスは『つねに〈か〉から始まるものではないだろう。』と書かれていますが、皆さんが設計するときに〈か〉〈かた〉〈かたち〉のどこから考えることが多いですか。
2. P38
『空間は機能を捨てる』『機能をすてた空間こそ、最もよく機能を発見することが出来る空間である。…空間は機能を発見しうるような空間でなければならないのである。』に対する賛成反対などの意見はありますか。また機能の発見の喜びを感じた経験は何かありますか。
3. P104~
『柱は空間に場を与え床は空間を限定する』について考えたこと、また柱・床以外に空間に秩序を与えているものは何ですか。
4.
都市のスケールから見たとき、個々の建築は代謝する部分であり、それが「メタボリズム」である。「復刻版」あとがきで「代謝建築」を「更新建築」と読み替えている。この本は60年前に発表されているが、本書の中で現在にも活かせる理論はありますか。
5.
菊竹清訓の都城市民会館は10年にわたる議論の末、2019年に解体が決定した。維持費用の増大、不快感を有する周辺住民の存在等が要因となったが、この件について、または解体されるメタボリズム建築についてどう思いますか。
2021年度前期 第7回(建築)『プレ・デザインの思想』
小野田泰明 著
TOTO建築叢書
議題
1. 8章以上は普段建築学生が馴染みのない運営の話でした。これらに対してどう思いましたか。全体を通しての感想。
- 今までの設計課題で「行為」、「機能」に関してどう考えてきましたか。「行為」から始めるか、かたちか、機能か
3. 今まで自分が設計してきた建築が自分の想定どおりに働くと思いますか。想定どおりにダイアグラムが働かないことに関して。
4. 51C型(モデルプラン)とそれに連なる現在のセル化に対してどう考えるか。どうしていくべきか
5. 東北大学百周年記念館(川内萩ホール)について。あまりいい建築だとは思えなかった。建築の立ち現れ方と運営プログラムの良し悪しについて。
2021年度前期 第5回(建築外)『生物と無生物の間』
福岡伸一
講談社現代新書
議題
この本は、DNAの二重らせん構造の発見の歴史を主軸に、著者自分自身の科学的経験を組み合わせて、「生命とは何か」という問いを読者に投げかけて、答えようとしています。生命とは、自己複製が可能で、ダイナミックな平衡状態で負のエントロピーを維持する秩序あるシステムです。
1.建築の構成と生命体の構成には共通点があるか? 似ている点があれば教えてください。具体的には、どのような建築がそのような気持ちにさせるのでしょうか。(共通点:例えば、生命体のように、一つのユニットを複製して、建物全体を形成するとか。)
2.建築は「生きているもの」なのか? それとも、機能的に統合された機械体なのか?建築に生命感を与えるデザインとは?また、近年、「植物と共生する」コンセプトが出てくるが、どう思う?
3.都市全体から見ると、都市は有機的な代謝をしているものなのか?そうすると、昔の「メタボリズム」という理論は現在の都市にも活用できるか?
4.現代社会における様々な問題に対して、これからの建築の形は変わると思うか?また、現代都市はどのような方向へ進行するか?(例えば、コロナ禍のため、住宅はどのような変化が起こるか?少子高齢化により、空き家が増えていて、このような家をどのように使うのが良いのでしょうか?都市開発にとって、空き家どのように計画するのが良いでしょうか?)