2021年度前期 第3回(建築外)『新しい哲学の教科書』
岩内章太郎 著
講談社選書メチエ
議題
- 「エモい」をどういう時に使いますか?著書の「エモい」に関する考察(p.266~あたり)に共感しますか?
- 國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』から、暇と退屈の区別から、4つの状態が挙げられている(p.255)。現代的に(3)の状態が問題になっていると筆者はしているが、賛成しますか。
- 観念論と実在論の対決が一つの大きなテーマになっていた。建築で良く語られる現象学は観念論に近いが、これについてどう思う?
- オブジェクト思考論とか哲学的思考法を建築に応用することは可能だと感じますか。意義があると感じますか。(cf.オブジェクト指向存在論p.130)
- 國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』から、暇と退屈の区別から、4つの状態が挙げられている(p.255)。現代的に(3)の状態が問題になっていると筆者はしているが、賛成しますか。
2021年度前期 第3回(建築)『建築の多様性と対立』
R・ヴェンチューリ 著
伊藤公文 訳
鹿島出版会
議題
1.自分が設計したもので、あえて対立性や二重性などを取り入れたことがあるか。取り入れようとしたことがあるだろうか?
2.本書では、対立性や多様性を包含した建築でも、それらの諸要素がトータルに統合され美しい響きをもちうることを良しとした。しかし、矛盾する要素が激しく対立した、不協和音をもつ建築にもよさがあるのではないだろうか?建築に秩序って必要?
3.1966年にこの本が書かれた時の建築の構築方法(モダニズム批判)と現代の建築の構築方法との違いはあるだろうか?トップダウン、ボトムアップ
4.本書では建築家の職能についても語られてるが、現代の建築家の職能はどのように変化しただろうか?
2021年度前期 第1回(建築外)『「考える力」の鍛え方 -想定外の時代を生き抜くためのヒント-』
上田正仁 著
PHP文庫
p59対話の中で新しいアイデアなどを得た経験はありますか?
p99みなさんは情報収集するとき、どういう方法をよく使いますか?
p147皆さんは目的志向型ですか?好奇心主導型ですか?また、そうであるから成功、失敗した経験は?
p181.217.218原点に立ち返ることや成功体験に囚われないためにはどうしたらいいと思いますか?
p222「インフォーメーションがインテリジェンスへと進化する」とあり、推理小説やマジックなどが例に挙げられましたが、今までにそれに感心した経験はありますか?
2021年度前期 第1回(建築)『現代建築理論序説(前半)』
ハリー・F・マルグレイブ+デイヴィッド・グッドマン 著
澤岡清秀 監訳
鹿島出版会
議題
1.「理論と実践」について
理論の金箔時代の一人にチュミが挙げられている。ラ・ヴィレット公園のプランニンググリッドを見ても理論(感覚的アプローチ)が彼の中で支配的なように感じる。みなさんは建築(の設計)を考える時、理論と実践にそれぞれどのくらいを割いているでしょうか。(pp.222~くらい)
2.「ゲーリーの芸術家的な視点」について
彼は「本当の秩序は〜である。建築とは根本的に「切断し薄切りにし、〜」」と建築の原則を取り上げている。後期の作品に見られるような芸術的なデザインの傾向の変化を明示している。先程挙げたチュミと対照的と言えるかもしれません。少し二人の立場を単純にして理論的or芸術的だとした場合の自身の賛成もしくは反対の意見。(pp.238~)
3.「建築と都市の視点」について
コールハースはデリリアス・ニューヨークを通して建築と都市を考える視点が変わってきたように思う。後に彼は一つの建物に大都市を入れるビッグネスを提唱している。
建築と都市を考える、見る視点に違いはありますか。(pp.286~くらい)
4.「ダイアグラム」について
プラグマティズムの中で「OMAやMVRDVもダイアグラムを受け入れ、実際しばしばそれを文字通り建物へ置き換えている。UNスタジオは新しさや魅力的な形態を発生させるものとして、ダイアグラムを集中的に探究する。」とある。自身にとっての「ダイアグラム」への考えについて。(pp.304~くらい)
5.「素材感」について
ミニマリズムの中で「素材感と効果」を標榜する建築家としてヘルツォーク&デ・ムロンが挙げられている。彼らは「私たちの建物の強さは、訪れる人の内臓を直接刺激することである。私たちにとって、それだけが建築で大切なことだ。」と述べている。彼らの作品もしくは他の建築で五感を刺激する作品の体験(または見聞)について。(pp.316~)
2020年度前期 第11回(建築)『生活の装置』
『生活の装置』
長谷川 逸子 著
住まいの図書館出版局
① 「敷地にベストなボリュームを立ち上げ、内部は生活を受け入れる積極的なガランドウ=ヴォイド」→「変化に対応する装置」(p15)「どんな生活も受け入れる自由さ、リアルな生活の場」(p21)「住まう側にセンスやエネルギーがいる。」p270
② 公共建築における行政、議会、権力者の姿勢と建築家のかかわり。P35,44
「行政は、クライアントとして公共建築を使うための理念ができていない。」
③ 対話を通して建築を作る重要性。
「建売の設計プロセスに住み手はかかわっていない」(p171)
「子供たちとのワークショップ」(p272)
「住宅は人間の巣、生命の部屋→建築のレベルだけで考えていては不可能。」
大学教育に必要なものがないか?
④ 柿生の住宅、対話
「生活していると一番収納場所が足りなくなってくる。」
対話(アフターケア)によって気づいた視点。
⑤「未完のまま引き渡すことでしか私が好きな形の住文化は出てこない。」p280